【企業研究】川崎重工業株式会社

皆さんこんにちは、ポポです。

今回は就活生に役立つ、企業研究をやっていきたいと思います!

今回はBtoB向けのものづくり事業で大きな存在感を誇る、重工業メーカーの雄、川崎重工業を紹介したいと思います。

 

川崎重工業株式会社(KHI

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川崎重工業株式会社は1896年に川崎造船所として神戸で設立された、歴史のある会社です。設立当初から、造船や鉄道車両製造、飛行機など、大きな乗り物を製造するのが得意な会社でした。太平洋戦争後は国産初の産業用ロボットや、排気量が大きなモーターサイクルなど、時代に合わせて新事業を設立、成功させています。

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最近でも、火力発電に代わって二酸化炭素を排出しない発電方法である、水素発電に力を入れていたり、物流の人手不足を解消する無人ヘリを開発したり、手術ロボットやPCR検査の自動装置を普及させたりと、社会のニーズに応えるものづくりをしていると言えます。

 

基本情報

設立年月日

1896年10月15日

本社所在地

東京本社
〒105‐8315
東京都港区海岸1丁目14-5
Tel. 03-3435-2111 / Fax. 03-3436-3037

神戸本社
〒650-8680
神戸市中央区東川崎町1丁目1番3号 (神戸クリスタルタワー
Tel. 078-371-9530 / Fax. 078-371-9568

代表者

代表取締役社長執行役員  橋本 康彦

資本金

104,484百万円(2021年3月31日現在)

発行済株式総数

167,080,532株(2021年3月31日現在)

連結売上高

1,488,486百万円(2021年3月期)

連結従業員数

36,691人(2021年3月31日現在)

 

川崎重工は重工業メーカーでは三菱重工業に次ぐ2位の売上高(約1.5兆円)を記録しています。川崎重工業は大きく分けて5つのセグメントを主力事業としています。航空宇宙システム車両エネルギーソリューション&マリン精密機械・ロボットモーターサイクル&エンジンの5つです。

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航空宇宙システム

航空宇宙システムセグメントでは、旅客機ボーイングの胴体を作ったり、国防のための航空機を作ったり、JAXAH-IIA ロケットのフェアリング(先端部の覆い)を作ったりしています。防衛省との取引額は三菱重工業に次ぐ2位で、国からも厚い信頼がある企業だと言えます。

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車両

車両セグメントでは、主に鉄道車両製造を製造しており、日立製作所に並んで国内2強と呼ばれています。国内では東海道新幹線東北新幹線、海外ではシンガポール、中国、台湾の高速鉄道やニューヨークの地下鉄電車まで幅広い車両を手掛けています。

エネルギーソリューション&マリンセグメント

エネルギーソリューション&マリンセグメントではごみ焼却施設や、分散型電源と呼ばれる小規模発電設備などのインフラ整備と、アンモニア・LPGの輸送船や国防のための潜水艦を作る造船事業が統合されています。造船業界では、今治造船JMUに次ぐ国内3位の売り上げです。このセグメントに川崎がカーボンニュートラル達成に向けて力を入れている水素事業があります。

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精密機械・ロボットセグメント

精密機械・ロボットセグメントでは、小型で強力な力を発揮できる油圧機器の製造や、工場のライン作業で活躍するロボットアームの製造を手掛けています。油圧機器は建設機械に導入され、電動化・自動化に対応するシステムが開発されています。産業用ロボットは半導体製造装置に使われており、需要に応じて今後も伸びていく事業でしょう。

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モーターサイクル&エンジン

モーターサイクル&エンジンセグメントでは、特に中型から大型のバイクの製造に強みがあります。日本で本田、ヤマハに次ぐ三番手ですが、ライムグリーンのninjaシリーズなどブランド力があります。ほかにも“ジェットスキー”でお馴染みの水上バイクや、オフロード四輪なども手掛けています。

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Kawasakiのグループビジョン2030

川崎重工業は「次の社会へ、信頼のこたえを」のスローガンを掲げて、企業の今後10年間の指針を示しています。中でも、カーボンニュートラル実現のためのソリューションとして、「水素」エネルギーの実用化に向けて様々な取り組みを行っています。

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水素をつくる・はこぶ

水素を利用するためには「つくる・はこぶ」必要があります。現状、水を電気分解して水素を製造するとなると、多大なコストがかかります。また、水素輸送は液体にして体積を小さくする必要がありますが、液体となる温度が常圧で-253度と、LNG液体窒素と比べても50~100度も低くする技術が求められています。川崎重工はこの水素の製造・輸送を実現化するための研究開発を積極的に行っております。

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水素をつかう

化石燃料の代わりに水素を「つかう」ことでようやくカーボンニュートラルが実現されます。現在は天然ガスを燃やしてガスタービンを回し、その回転運動のエネルギーを電気エネルギーに変えることで発電しています。川崎重工はこの既存の設備に水素供給設備を導入するだけで、天然ガスと水素の混焼、水素の専焼によってガスタービンを回す技術を開発しています。実際に、2021年8月からこのような設備を導入した発電所の運転を開始しました。今後はこのような水素発電事業をグローバルに展開する予定です。

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さいごに

川崎重工の強みは様々な事業を持っているところです。水素発電で培った水素を「つかう」技術を船や航空機、二輪車を動かす技術開発も行っているようです。水素社会をリードする企業へ成長するか、これから楽しみですね。

引用:川崎重工業株式会社HP

www.khi.co.jp